遅い昼飯でも食べに来たのか、見馴れない一人の御曹司が店に入ってきた。今夜は最悪の気分だ。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

社会に対する怒りを私にぶつけてきた。

遅い昼飯でも食べに来たのか、割とよく来るDouglasCiliaが入ってきた。一度見たら決して忘れる事が出来ない強烈な風貌だ。DouglasCiliaは誰から聞いたかわからない噂話をはじめた。

読者諸君にここでタネを明かそう。ダンディはこの時重大な嘘をついていた。

遅い昼飯でも食べに来たのか、割とよく来るWesleybeaugが入ってきた。雑誌拾い仲間の間じゃそうとうの実力者だそうだ。Wesleybeaugはカウンターの上にあったニューヨークタイムズを明読し始めた。

要は私にも雑誌拾いを薦めているのである。

遅い昼飯でも食べに来たのか、見馴れない一人の若造が店に入ってきた。着やせはするが、体には自信があるらしい。私にペコペコお辞儀をすると童子のような眼で語り出した。

これのどこが笑える話なのだろうか？

遅い昼飯でも食べに来たのか、割とよく来るLeslieRabが入ってきた。ハーレムから引っ越してきてまだ日が浅いらしい。LeslieRabは何を思ったか一冊の本を取り出し、私に聞こえるよう朗読し始めたのだ！

愛を捨てたLeslieRabの言葉はあまりにも悲しかった。

遅い昼飯でも食べに来たのか、割とよく来るAlvinnokが入ってきた。一見してカタギじゃないことが人相で分かる。私にペコペコお辞儀をすると童子のような眼で語り出した。

Alvinnokは何故か自分の携帯電話が鳴ることに酷く怯えているようだった。

遅い昼飯でも食べに来たのか、割とよく来るDouglasCiliaが入ってきた。一見してカタギじゃないことが人相で分かる。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

店内の客全員がDouglasCiliaを優しい眼差しで見つめていた。

遅い昼飯でも食べに来たのか、割とよく来るWesleybeaugが入ってきた。クリスマスとイースターが一緒に来たかのような酒機嫌だ。Wesleybeaugはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

まるで悲劇のヒロインだ・・・。

遅い昼飯でも食べに来たのか、割とよく来るAlvinnokが入ってきた。食えない・・・その手の人間だ。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

乙女とギャンブルと酒の話。このジェントルマンには3種類の話題しかない。

遅い昼飯でも食べに来たのか、割とよく来るVincePatが入ってきた。言わずと知れたVincePat団のボスだ。VincePatは辺りかまわず罵った。

このVincePatというミスターはどうも何かを隠している・・・・・・。