大分夜も遅くなった頃、前に見たことがある巨漢が入ってきた。こう見えても金には汚い。無職という職業が気に入っているらしくこんな話をはじめた。

若い頃は誰でも過ちを犯すものだ。

大分夜も遅くなった頃、見馴れない一人のガキが店に入ってきた。どこにでもいるような人間だ。得意万面で初恋の話をしだした。

「ゴミだって燃えるんだよ！」ガキはそう言いたかったに違いない。

大分夜も遅くなった頃、見馴れない一人のオヤジが店に入ってきた。Nicolemoodsという名前は覚えるのに一苦労だ。このオヤジが話すことといえばいつもコギャルの事だ。

はい、お疲れさん。

大分夜も遅くなった頃、前に見たことがあるオヤジが入ってきた。無職仲間の間じゃそうとうの実力者だそうだ。SteveTowはカウンターの上にあったニューヨークタイムズを明読し始めた。

独り言なのだろうか・・・・・？

大分夜も遅くなった頃、見馴れない一人の優男が店に入ってきた。愛玩のバービー人形を片時も離さない。ZacharyThodaは最近のミスがいかに腹立つかを力説しはじめた。

人間もここまで落ちぶれると大したものである。

大分夜も遅くなった頃、見馴れない一人の貴公子が店に入ってきた。JamesimitHという名前は覚えるのに一苦労だ。何を思ったのか年増の話しをはじめた。

なぜここまで自信たっぷりに話せるのだろうか。・・・・理解に苦しむ。

大分夜も遅くなった頃、見馴れない一人のプリンスが店に入ってきた。愛玩のバービー人形を片時も離さない。RandyHieftはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

ここにも一人、季節の終わりに取り残されたプリンスがいた。

大分夜も遅くなった頃、前に見たことがある彼氏が入ってきた。近所のガキどもを集めては金を巻き上げている。そういう話だ。荒ぶる魂を押さえつける事が出来ないのか私にそれをぶつけてきた。

未だに過去にすがって生きている。

大分夜も遅くなった頃、見馴れない一人の女殺しが店に入ってきた。一癖もニ癖もありそうな人物だ。SteveTowは何を思ったか一冊の本を取り出し、私に聞こえるよう朗読し始めたのだ！

股間を掻くのだけはやめてもらいたいものだ。

大分夜も遅くなった頃、見馴れない一人の未成年が店に入ってきた。この界隈じゃ恋人にしたくない未成年ベストテンに入るらしい。Zoepoildは独り言をブツブツ言いながらテーブルについた。

もうそんな事を言う歳でも無いと思うのだが。