大分夜も遅くなった頃、前に見たことがある彼氏が入ってきた。最近、肉体に衰えを感じると嘆いているらしい。GeorgeDerは独り言をブツブツ言いながらテーブルについた。

おつむがちょっと弱そうだ。

大分夜も遅くなった頃、前に見たことがある二枚目が入ってきた。二枚目は老婆を探しているらしく、GeorgeDerはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

そう言った途端、大粒の涙がGeorgeDerの目から溢れた。

大分夜も遅くなった頃、前に見たことがある男の子が入ってきた。長生きするとこういう客も珍しくない。GeorgeDerは最近の生娘がいかに腹立つかを力説しはじめた。

可哀想に・・完全に壊れきっている。

大分夜も遅くなった頃、見馴れない一人の旦那が店に入ってきた。ここに来るようなタイプには見え無いのだが・・・。WilliamNeinyは現地の人間でも分からないのでないかという癖のある訛りでがなりだした。

WilliamNeinyは自分の存在を誰かに知って欲しいのだ。

大分夜も遅くなった頃、前に見たことがある紳士が入ってきた。断っておくが、この店はこういう客ばかりじゃない。自分の人生が今までどんなに不幸だったかを延々と話し始めた。

自分の親から散々言われてきた言葉なのだろう。

大分夜も遅くなった頃、前に見たことがある若造が入ってきた。着やせはするが、体には自信があるらしい。TravisIdelpはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

この後、誰もが予想だにしない展開が！

大分夜も遅くなった頃、前に見たことがあるダンディが入ってきた。一度見たら決して忘れる事が出来ない強烈な風貌だ。BrandonDrimbは何を思ったか一冊の本を取り出し、私に聞こえるよう朗読し始めたのだ！

いけない。一瞬寝てしまった。

大分夜も遅くなった頃、前に見たことがある未成年が入ってきた。この界隈じゃ恋人にしたくない未成年ベストテンに入るらしい。Pierrepasteは私を見つけると嬉しそうに近づいてきた。

何気ない台詞の中に秘めた凶暴性を感じる。

大分夜も遅くなった頃、見馴れない一人の老人が店に入ってきた。裏の世界しか見てこなかった、世の中にはそういう人間もいる。MikeGekは一枚一枚時間をかけてゆっくりと妖艶に脱ぎ始めた。

たかがそれだけのことを言いにわざわざ来たのだろうか！？

大分夜も遅くなった頃、前に見たことがある色男が入ってきた。インテリを装ってはいるがかなりワルそうだ・・・。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

私はひたすら我慢して聞いてあげた。